Écriture Online

ÉCRITURE ONLINE について

Écriture Onlineはオーケストラ制作に必要なエクリチュール(和声法、対位法、管弦楽法、楽式論といった作編曲に必要な技法)について紹介するWEBサイトです。クラシック系の記事が中心ですが、ジャズやポップスなど様々なジャンルの作編曲に役立つ音楽理論と音響知識についても触れています。

オーケストラの編成

オーケストラとその他の編成の違いとして最もわかりやすいのは、楽器の種類と奏者数でしょう。オーケストラには伝統的な楽器群、すなわち弦、木管、金管、打楽器それぞれに属する楽器のセクションと、それらを演奏するための楽員が欠かせません。また、明確に定義されてはいませんが最小でも10数名程度から、最大は予算が許す限り様々な編成がありますが、一定の規模を表すために「三管編成」や弦「14型」といった定型があります。オーケストラ曲を作る、あるいはオーケストラアレンジをするには楽器や編成について知っておく必要があり、それを学ぶために「管弦楽法」というエクリチュールがあります。

ポリフォニックな音の配置

次に重要な要素として、オーケストラはポリフォニックな音楽だということが挙げられます。これは管弦楽器が基本的に単音であることに起因するもので、全てのパートが対等に楽曲を構成するため、作編曲に際しては縦(和音)と横(旋律)の関係を意識した音の配置が必要になります。つまり、どの楽器にどの音を演奏させるかを緻密に設計することになるわけで、そのような書法を磨くために「和声法」と「対位法」というエクリチュールがあります。また、よく和声法はコード、対位法はメロディのためのエクリチュールだと勘違いされることがありますが、両者はそれぞれ別個のものではなく、視点が違うだけで共通・両立する要素を多く持っています。そこで、その有用性の高さからまず和声法を習熟し、その補足として対位法を学ぶという順番を採ります。

交響曲の構成

オーケストラで演奏される名曲の中には交響曲と呼ばれるものがあります。これは複数楽章を持つ管弦楽曲のうち、ソナタ形式と呼ばれる楽式で書かれている楽章を含む楽曲のことで、そのほとんどが大規模な編成によります。オーケストラに限らず、クラシック曲には○○形式という楽曲構成の分類があり、これらを学ぶために「楽式論」というエクリチュールがあります。

エンジニアリングにおけるエクリチュールの価値

デジタルテクノロジーを駆使した音楽制作が主流となった2000年以降、エクリチュールはレコーディングやミックス、マスタリングを担当するエンジニアにとっても非常に価値のある分野になってきました。特に一発録りでないオーケストラ作品のトラックダウンの際、音質やバランスだけに意識が向いてしまっているように感じる作品が少なくありません。もちろん音響的な品質も重要ですが、各シーンでそれぞれの楽器がどういった役割を担っているか、対旋律や各パートの動きが主旋律とどう関係しているか、そういった音楽的な観点からのポストプロダクションが求められるようになってきています。

一方で、作曲家やアレンジャーも音響技術やコンピュータに精通する必要が生じてきました。楽譜を手書きする頻度は下がり、業務上のデータのやり取りもインターネットを介して行う時代になったわけですから、それも当然の流れと言えます。例えば「24bit/48kHz/6ch」が何を意味するかといったデジタルオーディオの基本知識は抑えておきたいところです。

Écriture Onlineでは、和声法などの従来の楽曲書法上の技術だけでなく、物理現象としての”音”そのものである「音波」、それをデジタルデータとして扱う際の「音量」、これらを総合し楽曲として組み立てるための「音響」、そして「映像」についても取り上げています。また、現代の音楽制作に欠かすことのできないツールであるDAWと、バーチャルオーケストラの分野で常に最新のテクノロジーを提供し続けるオーストリアの企業VSLについての記事も掲載しています。

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